詳説・収穫月間MVP 2018年8月編

毎月第2土曜日恒例と化した「#収穫月間MVP」の発表がやってきた。

そろそろルールに関しての説明も不要だろう。早速、受賞作品や惜しくも受賞を逃した作品を挙げていこう。

 

初めまして部門

 

小川博史「You Love Me」(1992年)

You Love Me

You Love Me

 

 

松浦有希「たったひとつの贈りもの」(1991年)

たったひとつの贈りもの

たったひとつの贈りもの

 

 

顔見知り部門

 

BUMP OF CHICKEN「RAY」(2014年)

 

花澤香菜「Opportunity」(2017年)

Opportunity(初回生産限定盤) (Blu-ray Disc付)

Opportunity(初回生産限定盤) (Blu-ray Disc付)

 

 

惜しくも受賞を逃した作品

 

初めまして部門

・大橋利恵「Realize」(1997年)

渡辺学「the seasons」(1998年)

カラスは真っ白「おんそくメリーゴーランド」(2014年)

 

顔見知り部門

・田中友紀子「君たちのくれた夏」(1993年)

渡辺満里奈「SUNNY SIDE」(1988年)

 

このような顔ぶれとなった。

ここからは受賞作品の簡単な感想を書いていく。

初めまして部門

 

小川博史「You Love Me」…曲も名前も全く知らない状態だったが、ある時に今作について紹介されたブログを見て知った。90年代のシティポップ・AORにおける隠れた名盤というような触れ込みであり、それで興味を持った。

期待通りの作品だった。清涼感溢れる小川博史のボーカルや、ポップかつ繊細なメロディーの数々がたまらなく心地良い。ロック色の強い曲もあれど、聴き心地の良さは全編を通して共通していた。特に気に入ったのはオープニングの「ハイウェイドライバー」。初めて今作を聴いた時は、中々次の曲に進めなくなってしまったほどに引き込まれた。

後に織川ヒロタカ名義で作品をリリースしているようだが、小川博史としてのアルバムは今作のみ。何かきっかけがあればすぐに再評価されるような作品ではないかと思う。

 

松浦有希「たったひとつの贈りもの」…松浦有希はアニソン関連での仕事が多いイメージで、どちらかというと作編曲家としての姿の印象の方が強かった。シンガーソングライターとしても活動していたことを知り、今作と前作の「星に願いを」を入手した。

可愛らしい歌声やポップなメロディーの数々がたまらない作品だった。ヨーロッパの民族音楽のような雰囲気を感じさせる、凝ったサウンド面も印象的。日常的な部分と現実離れしたメルヘンチックな世界観が両立した、不思議な詞世界と歌声がよく合っており、それも聴き心地の良さに繋がっていると思う。少々高値で入手したのだが、それに見合うだけの作品だった。

 

顔見知り部門

 

BUMP OF CHICKEN「RAY」…バンプは長らく自分の中での「しっかり聴けばハマる」という枠に入っていた。ふと思い立ち、収穫した直後からほぼ放置していた「jupiter」「ユグドラシル」を聴き、改めてその良さを実感した。その勢いのままに、フォロワー間でも人気のある今作を入手した形。

正直なところ、ここまで優しい作品なのかとびっくりした。衝動を思い切りぶつけるようなギターロックが王道だと思っていたからだ。ただ、優しさや温かみを前面に押し出した曲が増えても、優れたメロディーは健在だった。しっとりした曲でも確かに耳に残る。新たなバンプの魅力を知ったような感覚になった。ここからはもっとハマっていけそうだ。

 

花澤香菜「Opportunity」…長らく声優の作品というのは聴く気が起きなかったのだが、それを打ち破るきっかけになった存在こそが花澤香菜昨年9月に「claire」を入手してあっという間にハマってしまった。昨年のうちにオリジナルアルバム4作中3作を入手したが、今のところの最新作である今作は未入手のまま放置していた状態だった。それをようやく先月に入手した。

歌声に魅かれてここまで聴いてきた以上、苦手な作品になるはずもなかった。UKをテーマにしていたようだが、それに沿った曲はそこまで多くもなかった印象。「上質」「お洒落」といったこれまでの作品に共通した要素は今作でも共通していた。突出して好きな曲は無いのだが、世界観から外れた曲も無い。そのため、最初から最後まで淀みなく聴ける。ここまで来ると安定感しかない。次のアルバムはどうなるのだろう。

 

とりあえず、こんな感じ。次回はまたいつか。